BOOK
マンディアルグの「城の中のイギリス人(愛蔵版)」が8月17日に発売。
「エロスは黒い神なのです」
シュルレアリスム小説の奇書にして名訳できるだけ残酷で破廉恥で……悪の原理に対する和解の接吻の物語。1979年刊の新版に基づくシュルレアリスム小説の奇書にして名訳。
ピエール・ド・マンディアルグの「城の中のイギリス人(愛蔵版)」(澁澤龍彦 訳)が2017年8月17日に白水社から刊行される。白水社から同作が発売されるのは、1982年の箱付きソフトカバー版と、1984年のUブックス版から33年ぶり3回目となる。
ピエール・ド・マンディアルグは20世紀のフランス作家で、ピエール・ルイスやポーリーヌ・レアージュへの序文を執筆しておりエロティシズム文学に於いても重要な作家とされる。本作もまたピエール・モリオンの変名で発表された耽美的な作品で、「O嬢の物語」や「眼球譚」と並んで、変名によるエロティシズム文学の中でも重要な作品となっている。
日本語訳版では澁澤龍彦による翻訳の他に、生田耕作による翻訳で「閉ざされた城の中で語る英吉利人 」として中央公論新社から出版されている。(生田耕作は他にもピエール・ド・マンディアルグの作品を多く翻訳している。)
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