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OREとは

ORE(オー・アール・イー)は、独創的でニッチな物事を紹介するニュースメディアです。そしてOREとは、我々の友人でもある1人の男の名前でもあります。

「OREだ。よろしく」
「オーアールイー…?」

東京近郊の柿生という町でその風変わりな男と出会ったのは90年代末、私がまだ10代の頃でした。その妙な名前だけでなく、多彩な音楽・芸術趣味、不可解な文学が並ぶ本棚。それに退廃的な柄のジャケットや触れることも許されない高価な帽子など、奇特なまでの道楽ぶりから町で浮いた存在となっていた彼に、我々は魅了されました。我々、というのは私のように彼の磁場に引き寄せられた物好きの集まりです。絵描き、ミュージシャン、物書き、旅人… 柿生のORE邸はそうした輩の社交場となり、夜な夜な奇矯な音楽や架空の物語を巡ってささやかな芸術談議が繰り返されました。

しかし常として時代は変わり、我々も年老いていきます。ある者は新天地を求めて、ある者は家庭を持ち、ある者たちはビジネスを始めるために輪を作って、柿生から去って行きました。そしてORE自身も、いつしかOREと名乗ることをやめ、街へと溶け込むように消えていきました。

それから数年、それぞれ凡庸な理由から柿生を去った面々のうち、再会した数少ない残党が作ったのが、このWebメディア「ORE」です。我々が現在のところ共有するのはただひとつ、「OREとは、何だったのか」という疑問です。あの頃、OREが私財をつぎ込んで収集し、伝え広めようとしていたもの。町で浮こうが雨で泥だらけになろうが纏っていたもの。あれは音楽や本やファッションの形をしていたが、その実、なんであったのか。
これは迷いを失くしてしまった我々が、また迷い、可能性を探るために始めたメディアでもあります。あの頃のOREを我々の手で再構築し、ORE当人すら辿り着けなかった究極のOREへと至る道しるべが、この「ORE」なのです。

 

OREとは友人であり…メディアであり…構造です。マスマーケットではなかなか取り上げられにくいようなコンテンツを取り上げ、ご紹介します。ストリートの風を纏いながら——つながり・再構築の匂いがする現代を生きている愚の観点で事物をご紹介していければと存じます。

皆様がOREを通じて、何か一つでも大切なものを見つけられれば編者としてはそれに勝る喜びはございません。

何卒、よろしくお願い致します。

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