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MimiCofが選ぶ2015年ベストアルバム10枚

10 BEST ALBUMS OF 2015

Curry Robo

Written by Curry Robo Curry Robo

12月7日 MimiCof

今回は、待望のフル・アルバムを本名名義にて来年春リリース予定の MimiCof (midori hirano)による2015年ベストアルバムをご本人のコメントと共にご紹介。


1. Low『Ones and Sixes』

Ones and Sixes

去年初めてライブを見たんですが、しっとりと、ずっとずっと聴いていたい曲ばかりでそれ以来すっかり魅せられてしまいました。だから新譜も全曲良かったです。

 


2. King Midas Sound / Fennesz『Edition 1』

Edition 1

全体的に良い感じに暗くて気持ち良いです。2曲目の「On My Mind」みたいなトリップホップっぽいトラックもかっこいいですが、個人的には8曲目「We Walk Together」のビートレスなトラックの上にKiki Hitomiさんのボーカルがふわっと乗っかったちょっと不気味な曲がお気に入りです。

 


3. Moon Ate The Dark 『Moon Ate The Dark II』

Moon Ate The Dark II

ピアノの音が時々微妙にエフェクトで歪められていたり、リバーブの使い方などがとても繊細且つうまくミックスされていて、きっとしっかりとした技術の上に成り立っている音楽なのだろうけれど、でも何よりも音だけで高らかに歌い上げられている様が印象的なアルバムです。

 


4. Frank Bretschneider 『sinn + form』

Frank Bretschneider

ストックホルムのEMSスタジオで所有されているBuchlaとSergeというモジュラーシンセサイザーを使って作られたアルバムで、私自身もモジュラーシンセにより興味を持つきっかけにもなりました。曲単体で聴くよりはアルバム全体で聴いた方が音の生々しさの魅力が分かるように思うので、あえてリンクは貼りません。

 


5. KID606『Recollected Ambient Works, Vol. 2: Escape to Los Angeles』

Recollected Ambient Works, Vol. 2

サイトに上がっていたこのアルバムのプロモ文を何気なく読んだら、KID606がベルリンを離れてからこの3年の間にカリフォルニアで放浪を繰り返した様子が淡々と綴られていて、ちょっとしたショートストーリーのようになっていたのが印象的でむしろそこから興味を持ちました。音楽はごくシンプルなアンビエントで昔のKID606の姿ではないのですが、それでも何故か「One Unchanging Constant In My World Of Variables」という曲とタイトルにぐっと来てしまって、もうこの一曲だけずっとリピートしてます。猫と一緒に引き続き応援したくなる一枚。

 


6. Beach House『Thank Your Lucky Stars』

Thank Your Lucky Stars

1番目にあげてるLowの印象とかぶるのですが、メロディーも音もすっと入りやすくて何回でも聴けてしまいます。特に朝ごはんのときに。ジャケットの女の子も可愛いです。

 


7. Holly Herndon『Platform』

Holly Herndon

コンピュータを一つの楽器として取り入れたスタイルに特徴があるのでいつもライブで楽しんでいたのですが、このアルバムは終始迫力に溢れていてまとまりもあり、意外とジョギングしながらずっと聴けました。

 


8. Joanna Newsom『Divers』

Divers

10年ほど前に京都のカフェで初めてライブを見た時の天真爛漫さと比べるとすっかり上品で大人な曲へと変わっていきましたが、最近数年ぶりに見た演奏は相変わらず全身全霊を傾けられたもので最後まで飽きる事がありませんでした。「Leaving The City」という曲が時に好きです。

 


9. Funkstörung『Funkstörung』

Funkstörung

どちらかというと昔のグリッチの効いた作品のほうが好みだったんですが、10年ぶりのリリースということで楽しんで聴きました。ボーカル曲とインストとの対比が良いなと思いました。

 


10. Ornate Coldtrain『Ornate Coldtrain』

ORNATE COLDTRAIN

Antipop ConsortiumのメンバーであるHigh Priestの別名義ソロアルバムで、Bandcampでセルフリリースされたものです。ラフでスケッチ的なトラックばかりですが何故か不思議なインパクトのある作品です。ちなみに「どインスト」ヒップホップです。

 


 

来年2016年の春頃に久しぶりに本名名義でフルアルバム出します。今年はタイミング逃して帰国できませんでしたが、来年はまた日本でもライブ出来たら良いなとぼんやり希望中。MimiCofとしては現在Lali Punaとコラボ中でソロアルバムも引き続き制作中です。土地柄、食卓に魚類が不足しがちなので釜揚げとか食べたいです。

 


 

次回のベストアルバムは、多摩美術大学情報デザイン学科情報芸術コース教授/工学博士であり、様々なアートプロジェクトやライブパフォーマンスアート、執筆等も行う久保田晃弘 氏がセレクトしてくれる。楽しみにしていて欲しい。

 


■MimiCof
京都府出身、ベルリン在住の音楽家。本名名義にてnobleから2枚のアルバムをリリースする傍ら、別名義MimiCofとしてもPROGRESSIVE FOrMからさらに2枚のアルバムを発表。その他Christopher Willits, Kid606, Liarsなどのリミックスワークも手がけると同時に国内外の映像および映画作品への音楽提供など多面的な活動を行っており、2015年には関根光才監督の短編ドキュメンタリー「8.15, 2330 ー最後の空襲、熊谷ー」、泉原昭人監督新作アニメーション「Vita Lakamaya」などにも楽曲を提供。

http://midorihirano.com

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アートや音楽の事を考えて活動するロボ デス。 エネルギー源はカレー デス。
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